
皆さんこんにちは!
総合卸サクラ、更新担当の中西です。
総合卸サクラのよもやま話~検品~
袋製造において、見た目には一見同じような製品でも、品質の良し悪しは製造後の「検品・チェック」によって決まると言っても過言ではありません。破れやすい袋、印刷ミス、寸法不良…こうした“見落とし”が最終的には顧客の信頼喪失につながるのです。
ゴミ袋や業務用袋などの製造後に行うチェック・検品工程の重要性、検査項目、実際の現場での取り組みについて詳しくご紹介します。
製造された袋は、すぐに出荷されるわけではありません。袋製造業では、製品が設計通りの仕様・機能・強度を満たしているかを確認するため、厳密なチェック工程が設けられています。
この工程は、「検品」「抜き取り検査」「全数検査」と呼ばれ、信頼を守る“最後の砦”と位置付けられています。
幅・長さ・厚みをノギスやマイクロゲージで測定
設計公差内に収まっているかを検証(±0.1mm〜±0.3mm)
底部・側部の接着強度を機械で引張試験
耐荷重の基準に達しているかを確認(例:15kg袋なら20kg以上に耐える必要)
透過検査機(光を通して穴を検出)または水漏れテスト
特に高密度袋や液体廃棄袋では重要
ロゴ・注意書き・バーコードのにじみ・ずれがないか目視検査
カラーチェックや印字の耐久性テスト(擦過試験)も
規定数量通り袋詰めされているか
シールの折れ・異物混入・ロールの巻きずれがないかも含めて確認
検査方式 | 特徴 | 適用例 |
---|---|---|
抜き取り検査 | ロットごとに一定数を検査 | 一般用ゴミ袋、大量生産品 |
全数検査 | 全ての製品を一つ一つ検査 | 医療用袋、危険物袋、特注品 |
高リスク・高付加価値な製品ほど、全数検査が必須となります。
製造後に不良が発見された場合
ライン停止と該当ロットの隔離
原因分析(原材料ロット、温度設定、加工速度など)
是正処置(再教育・設備調整)
再検査と記録保存
こうした対応を徹底することで、再発防止と顧客対応の信頼性を担保できます。
近年では、袋製造の品質管理にもデジタル技術が導入されています。
自動画像検査機による高速検品
RFIDタグによるロット追跡
検品履歴のクラウド管理
これにより、人為ミスを減らしながら、顧客クレーム時にも迅速なトレース対応が可能となっています。
袋製造における検品・チェック工程は、製品の性能と信頼性を保証するための極めて重要なプロセスです。目に見えない部分こそが品質を支え、結果としてリピート率やクレーム削減につながるのです。
今後は、検品の自動化・記録のデジタル化とともに、「品質文化」を育む人材教育もより一層重要となるでしょう。
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皆さんこんにちは!
総合卸サクラ、更新担当の中西です。
総合卸サクラのよもやま話~規格~
私たちの生活に欠かせないゴミ袋や包装袋。その製造には、想像以上に多様で厳密な「規格」が存在しています。袋の素材・厚さ・サイズ・用途により、規格が細かく設定され、自治体、業界団体、消費者ニーズに応じて使い分けられているのです。
袋製造業における「種類ごとの規格」について、代表的な用途とその背景を含めて深掘りしてご紹介します。
材質:高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)
厚さ:0.015mm〜0.045mm(自治体により異なる)
サイズ:10L〜90L(家庭用/事業用)
色:透明、半透明、黒、指定色(可燃・不燃で色分け)
印字:自治体名・注意事項・バーコード
多くの市町村では、指定収集袋制度を導入
焼却炉への影響や収集効率を考慮し、厚さや材質が定められる
焼却時のダイオキシン対策として「無塩素素材」が求められる地域も
袋の種類 | 主な用途 | 特徴 |
---|---|---|
ポリ袋(業務用) | 食品工場、物流 | 耐熱・耐冷・帯電防止など特殊加工 |
大型ゴミ袋 | 建設・解体業 | 厚さ0.05mm以上、破袋防止加工 |
危険物袋(UN規格) | 化学薬品・医療廃棄物 | 国際基準適合・漏れ防止・3層構造など |
JIS規格(日本産業規格)
ISO規格(国際標準)
UNマーク(危険物輸送基準)
製造者には強度試験・素材分析・透湿性チェックなどが求められ、高度な検査体制が構築されています。
厚さ0.05mm以上は「繰り返し使用可能袋」として無料配布可能(※2020年7月以降)
バイオマス25%以上配合で環境配慮型と認定される
印字・ロゴ・取っ手形状の指定
簡単に開く
耐荷重が明確
破れにくい
製造業者には、エコ性+機能性+デザイン性の3要素が求められています。
医療現場で使われる袋は、感染症予防と法令遵守が最優先事項です。
種類 | 特徴 |
---|---|
感染性廃棄物袋 | 赤色または黄色、0.05mm以上、耐破裂素材 |
尿取り袋・検体袋 | 高い密閉性、開封防止、特殊チャック機構 |
手術器具用袋 | 滅菌処理対応、ガス透過性フィルム使用 |
これらの袋は、厚生労働省ガイドラインや医療系学会の標準化規定に準じて製造され、厳格な品質管理が要求されます。
生分解性プラスチックの採用拡大(海洋プラ問題への対応)
RFID内蔵袋による在庫管理・追跡の効率化
再利用型袋への需要増加(ゼロウェイスト運動)
袋は「使い捨て」から「循環資源」へと役割が変化しており、製造現場にも革新が求められています。
ゴミ袋、産業袋、医療袋など、それぞれの袋には明確な「使われ方」と「求められる性能」があり、それに対応するための細かい規格が存在します。袋製造業は、目に見えない所で社会の安全・衛生・環境を支える縁の下の力持ちともいえるのです。
今後も、法令対応と環境配慮の両立を見据えた製品開発がカギとなるでしょう。
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