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皆さんこんにちは!
総合卸サクラ、更新担当の中西です。
総合卸サクラのよもやま話~サランラップ~
今回は、冷蔵庫の中や食卓、電子レンジの中でおなじみのアイテム――サランラップについて、その発明の背景と、現代に至るまでの進化をたどっていきたいと思います。
今日では誰もが当たり前に使っているこの「透明な薄いフィルム」。ですが、その発明の背景には軍事技術、化学の進歩、そして家庭の暮らしの変化が深く関係しているのです。
目次
「サランラップ」は、アメリカの化学企業ダウ・ケミカル社が開発した「塩化ビニリデン樹脂」を主成分とした食品包装用フィルムの商品名です。
日本では旭化成が製造・販売しているもので、「サランラップ」という名称は登録商標ですが、一般名称のように広く浸透しています。
サランラップの起源は、1933年にアメリカの研究者ラルフ・ワイリーが、実験中の溶剤に耐性を持つ透明なフィルム状の物質を偶然発見したことに始まります。
この物質は当初「塩化ビニリデン(PVDC)」と呼ばれ、耐油・耐水・耐薬品性に優れており、戦時中は軍用機や軍艦の防錆コーティング材として活用されていました。
🔧 実は最初、食品用ではなかったんです!
戦争が終わった後、この優れたフィルムが食品保存に適していることが分かり、1949年にアメリカで家庭用食品ラップ「Saran Wrap(サランラップ)」として商品化されました。
特徴は
空気・水分・臭いを通しにくい
油や酸にも強く、食品の変質を防ぐ
柔らかく、器にぴったり密着する
こうした性質は、生鮮食品の鮮度保持や冷蔵保存に理想的であり、瞬く間に家庭の台所に広まっていきました。
日本では、旭化成工業(現・旭化成ホームプロダクツ)が1960年にアメリカのダウ社と提携し、「サランラップ」を国内で製造・販売開始しました。
その頃の日本は、高度経済成長期。冷蔵庫や電子レンジの普及とともに、「保存する」「温める」「衛生を保つ」という意識が家庭に広がり、サランラップはそのニーズにピッタリと合致しました。
かつてのサランラップの主成分である塩化ビニリデンは、優れたバリア性能を持っていましたが、焼却時に有害ガスが発生する可能性があるという課題がありました。
旭化成は、環境・安全への配慮から、2004年に原材料をポリオレフィン系(ポリエチレン+ポリプロピレン)に変更。
環境負荷の低減
電子レンジ使用時の安全性向上
リサイクル対応の強化
という、次世代型ラップへと進化を遂げました。
🌍 環境にやさしいサランラップへ――社会とともに変化しています。
サランラップの普及は、単に「保存」や「包装」の概念を変えただけではありません。家庭での調理スタイルや食生活そのものにも影響を与えてきました。
作り置き・冷凍保存の普及
お弁当文化と衛生管理の強化
電子レンジ調理の拡大
食材の使い切りと食品ロス削減への貢献
さらに、近年では「サランラップアート」「ラップ調理レシピ」など、創造的な使い方も登場し、単なるキッチン用品の枠を超えた存在となっています。
サランラップは、たった0.01mmほどの薄さにも関わらず、食べ物の鮮度、命、そして家族の健康を守るバリアとなっています。
軍事用の特殊素材として生まれ、家庭の台所へとたどり着いたこの発明は、技術と暮らしの理想的な融合の一例といえるでしょう。
🍱 ラップ一枚に、化学と愛情と時代の知恵が詰まっている。
次にラップを使うとき、その透明なフィルムに未来をつつむ“やさしさ”を感じてみてはいかがでしょうか?
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以上、総合卸サクラのよもやま話~ゴミ袋~でした。 次回も乞うご期待ください!
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