
皆さんこんにちは!
総合卸サクラ、更新担当の中西です。
総合卸サクラのよもやま話~規格袋~
ゴミ袋市場には大きく「自治体指定ごみ袋」と「規格袋(透明・半透明の汎用ポリ袋)」があります。指定袋は自治体の制度に依存しますが、規格袋は業務・家庭のあらゆる現場で共通的に使える“基礎資材”。サイズや厚み、材質、入数が一定の体系で流通しているため、在庫管理・価格比較・品質安定に優れ、メーカー側も量産・標準化によるコスト最適化が可能です。
目次
号数(No.表記):No.0〜No.20など、メーカー横断でおおよそ共通認識のサイズ目安が存在します(数ミリ〜数センチの差はあり得る)。
寸法表記:基本は幅 × 長さ × 厚み(mm)。サイドマチ入りの場合は「(幅+マチ×2)×長さ × 厚み」。
容量感の目安:No.8前後=小物・生ごみ小分け、No.12〜15=キッチン周り、No.20クラス=大きめの廃材や衣類など。
入数:店頭流通は100枚入が標準。業務用は500〜2000枚/ケースなどロットで供給。
現場運用では「収納箱やごみ箱の口径に対して“幅”で選び、重量物なら“厚み”を上げる」のが鉄則。
平袋(三方シール):最も一般的。中身の識別・一時保管に強い。
ガゼット(サイドマチ):立ち上がりが出るので自立しやすく、生ごみや衣類に便利。
角底・丸底/スタ―シール:漏れを抑えたい液体混じりや円形の屑入れに適合。
ミシン目連袋・ロール巻き:取り出し性と省スペースを両立。清掃カートやバックヤードで重宝。
LDPE(低密度ポリエチレン)
しなやかで引裂に粘り。透明度が高く、音が静か。食品・雑貨・オフィス向けに相性良。
HDPE(高密度ポリエチレン)
同厚みで剛性・ピンホール耐性が高い。カサカサ音が出やすく、やや白濁。薄肉でも強いためコスト・環境面で有利。
ブレンド・多層
外層HDPE/内層LLDPEなどで“薄く・強く・裂けにくく”。色材や再生材の配合は層ごとに最適化。
規格袋はHDPE系が主流。ただし音・透明性・触感が重視される売場や現場ではLDPE系を選定。
一般域:0.010〜0.040mm(10〜40μm)に多い。
軽量物:10〜15μm(紙くず・軽量プラ)。
日常ごみ:15〜25μm(キッチン、オフィス)。
重量・角物:25〜40μm(衣類・小型パーツ・生ごみ液混じり)。
ポイント:厚くすれば安心だが、コストと環境負荷が上昇。突刺・引張・引裂のバランス試験で“必要十分”の最薄を狙う。
ブロー成形(インフレーション):規格袋の王道。厚みムラ・ゲル・黒点を監視し、薄肉でも均一強度に。
シール:三方シール/底シール/スタ―シール。熱シール強度とピンホールが命。
印刷:注意書き・識別ピクト・容量。水性フレキソなど低VOC化が進む。
後加工:ミシン目・吊り穴・ラベル窓など、現場の使い勝手を上げる仕様が選択可能。
寸法・厚み:厚み偏差は機能直結。ロール頭尻・周方向でサンプリング。
機械特性:引張強度・伸び、ダート衝撃、突刺、ヒートシール強度。
漏れ・気密:水張り・振とうで底・シール部を確認。
外観:ゲル・黒点・蛇行・印刷欠け。カメラ検査+抜取で流出を防ぐ。
衛生・臭気:食品や医療副資材用途も兼ねる場合は臭気移行・衛生適合の確認を。
材質表示:PEマーク、再生材配合率やバイオマス度を任意表示。
注意表示:子どもの窒息注意、火気厳禁、耐荷重目安など。
自治体ルール:地域により指定袋のみ収集のケースがあるため、規格袋=可とは限らない。販促では用途の誤認防止を徹底。
色と透明性:半透明は分別確認に有利。不透明色は機密ゴミや生活感の抑制に。
再生材(PCR):中間層へのサンドイッチ配合で外観と強度を両立。
バイオマスPE:CO₂算定で優位。厚み・臭気・強度の最適点を再評価。
薄肉×高強度:メタロセンLLDPEやMDO-PEで同等強度をより薄く。
モノマテリアル:印刷・ラベル・チャックもPE系で統一し、将来の回収・再資源化に備える。
サイズ刻み:No.8/No.10/No.12/No.15/No.20…の“使い分けが直感的”なレンジを用意。
厚みの段差:用途に応じて薄手・標準・厚手の3段階がわかりやすい。
色展開:透明・半透明・ライトグレーの3軸で大半をカバー。
入数・包装:100枚入(家庭・小規模)、連袋やボックスタイプ(業務)。開口面の取り出し性がリピート率に直結。
差別化:低騒音LDPE版、高剛性HDPE版、高配合PCR版など、素材での訴求違いを作る。
B2B(清掃会社・小売バックヤード・工場)
①ごみ箱口径合わせ→②重量物の有無→③最薄合格厚みの順で選定。連袋・ロール巻きが省力化に効く。
B2C(家庭)
目的別に**“薄手・標準・厚手”の用途パッケージ**を明示。半透明で中身確認+臭気の心理距離を取る色設計が好評。
品名:規格袋 No.__(サイドマチ __mm)
寸法:幅 __mm × 長さ __mm × 厚み __μm
材質:HDPE/LDPE/ブレンド(PCR __%/バイオマス __%)
形状:平袋/ガゼット/スタ―シール
色:透明/半透明/色名(濃度指定)
印刷:注意表示/ピクト/ロゴ 有・無
入数:__枚/袋、__袋/ケース
品質:引張・突刺・シール強度の目標値、外観基準
梱包:連袋/ロール/箱、JAN・ロット表示
納入:リードタイム、代替ロット可否、品質異常時の交換条件
底抜け・ピンホール:角物混入。厚みアップよりHDPE比率↑やスタ―シールで対処。
口が入りにくい:マチ不足。ゴミ箱口径に対して幅(+マチ)を再計算。
透けすぎ:顔料濃度を上げるかLDPE比率を上げてヘイズ(曇り)を確保。
カサカサ音:LDPE配合や厚み微増で解決。
在庫過多:号数の統合・厚みの整理でSKUをダイエット。
規格袋は、サイズ・厚み・材質・包装・品質が“業界の共通言語”として整っているからこそ、調達しやすく、使い分けやすく、コストが読める。
メーカーにとっては薄肉高強度×再生材での進化が次の競争力。ユーザーにとっては、口径→厚み→材質の順で選ぶだけで、最適解に素早くたどり着けます。
“いつものNo.と厚み”をチームで共有し、標準で強い現場運用を作りましょう。
※営業目的でのお電話・お問い合わせは業務遂行の妨げとなるためお控えください。